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外壁塗装の工程|施主が確認すべき21のチェックポイント

「外壁塗装って、どんな流れで進むの?」

外壁塗装は、足場を組んでからペンキを塗るまで、実は21もの工程があります。

この記事では、塗装業50年の経験から、外壁塗装の全21工程と、施主が確認すべきチェックポイントを解説します。

工程ごとに「ここを見ればいい」というポイントが分かれば、手抜き工事を防ぎ、満足のいく仕上がりを実現できます。

この記事で分かること

  • 外壁塗装の全21工程の流れ
  • 各工程で施主が確認すべきチェックポイント
  • 「見えなくなる工程」の確認方法
  • 工程ごとの所要日数の目安
  • 手抜きが起きやすい工程と対策

外壁塗装の全体像

一般的な工期の目安

外壁塗装は、延床30坪程度の一軒家で7〜14日間が目安です。

私の著書『塗装方程式』でも触れていますが、理想的には「1日1工程」(下塗り・中塗り・上塗りをそれぞれ別の日に行う)というペースが望ましいとされます。

極端に短い工期には注意が必要です。本来10日ほどかかる工事を数日で終わらせる場合、どこかの工程が省かれている可能性があります。

21工程の全体像

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【準備フェーズ】工程1〜4

工程1:近隣挨拶

内容:

工事開始前に、近隣の方へ挨拶と工事の説明を行います。

チェックポイント:

□ 業者が近隣挨拶を行ったか確認

□ 挨拶の範囲(両隣、向かい、裏など)

□ 工事期間と騒音・臭いの説明がされたか

施主ができること:

業者任せにせず、自分でも一言挨拶しておくと、近隣との関係が良好になります。

工程2:足場設置

内容:

外壁全体を安全に塗装するため、足場を組み立てます。

チェックポイント:

□ くさび式足場(ビケ足場)が使われているか

□ 足場の安定性(ぐらつきがないか)

□ 飛散防止ネットが張られているか

□ 敷地内の物(車、植木など)が保護されているか

注意点:

単管足場(パイプを組んだだけの簡易足場)は、作業の安定性が低く、品質に影響する可能性があります。

所要時間: 半日〜1日

工程3:高圧洗浄

内容:

高圧洗浄機で外壁の汚れ、カビ、コケ、古い塗膜を洗い流します。

チェックポイント:

□ 洗浄に十分な時間をかけているか(半日〜1日)

□ 北側や日陰のカビ・コケが除去されているか

□ 軒天や雨樋など細部も洗浄されているか

□ 洗浄後の汚れ落ちを目視で確認

注意点:

高圧洗浄を省略したり、短時間で済ませると、塗料の密着不良の原因になります。私の著書『塗装方程式』でも、洗浄不足は塗膜の密着不良の原因になると述べています。

所要時間: 半日〜1日

→ 関連記事:高圧洗浄の確認ポイント

工程4:乾燥(洗浄後)

内容:

高圧洗浄後、外壁を十分に乾燥させます。

チェックポイント:

□ 洗浄後、最低1日は乾燥時間を取っているか

□ 天候を考慮しているか(雨天なら延長)

□ 外壁が完全に乾いているか

注意点:

壁面が濡れている状態で塗装すると、塗料の剥がれの原因になります。しっかりとした壁面の乾燥が良い工事に直結します。

所要時間: 1日

【下地処理フェーズ】工程5〜8

工程5:養生

内容:

窓、サッシ、玄関ドア、エアコン室外機など、塗装しない部分をビニールやマスキングテープで保護します。

チェックポイント:

□ 窓やサッシが丁寧に養生されているか

□ エアコン室外機の吸排気口が確保されているか

□ 玄関ドアの開閉に支障がないか

□ 車や植木が保護されているか

□ 養生テープが直線的に貼られているか

注意点:

養生の丁寧さは、職人の仕事への姿勢を表す指標です。養生が雑な場合、塗装作業も雑になりがちです。

所要時間: 半日〜1日

工程6:下地処理(ケレン)

内容:

鉄部のサビ落とし、木部の旧塗膜剥がし、表面の凹凸を整えます。

チェックポイント:

□ 鉄部のサビがしっかり落とされているか

□ 木部の剥がれかけた塗膜が除去されているか

□ 既存塗膜の状態に応じた処理がされているか

□ ケレン作業の写真を撮ってもらう

注意点:

下地処理は塗装品質を左右する最重要工程です。どんなに良い塗料を使っても、下地が適切に整っていなければ、数年で剥がれたり、膨れたりします。

私の著書『外壁塗装の不都合な真実』でも、塗装は塗るまでの下地処理が命と繰り返し述べています。

所要時間: 1〜2日

工程7:クラック(ひび割れ)補修

内容:

外壁のひび割れ(クラック)を補修材で埋めます。

チェックポイント:

□ ひび割れ箇所が事前に説明されているか

□ 補修方法(シーリング、パテなど)が適切か

□ 補修後の状態を確認

□ 補修前後の写真を撮ってもらう

補修方法の種類:

  • ヘアークラック(0.3mm以下): 塗料の弾性で対応可能
  • 構造クラック(0.3mm以上): Uカットシール工法など本格的な補修が必要

所要時間: 状況による(半日〜1日)

工程8:シーリング(コーキング)処理

内容:

サイディングの目地やサッシ周りのシーリングを打ち替え・打ち増しします。

チェックポイント:

□ 打ち替えか打ち増しか確認

□ 古いシーリングがしっかり撤去されているか(打ち替えの場合)

□ プライマー(下塗り材)が塗布されているか

□ シーリング材の種類と耐用年数を確認

□ 三面接着になっていないか

注意点:

シーリングは塗装以上に劣化しやすい部分です。「打ち増し」(古いシーリングの上に重ねる)は、古いシーリングと一緒に剥離する原因になることがあります。

所要時間: 1〜2日

【塗装フェーズ】工程9〜15

工程9:下塗り

内容:

下地と上塗り塗料の接着剤となる下塗り材(シーラー、プライマー、フィラーなど)を塗布します。

チェックポイント:

□ 下塗り材の種類が見積もり通りか

□ 下塗りが均一に塗られているか

□ 吸い込みムラがないか

□ 塗り残しがないか

□ 下塗り完了の報告を受ける

注意点:

下塗りを省略すると、早期剥離の原因になります。下塗りは上塗り塗料の性能を最大限に引き出すために必須の工程です。

所要時間: 1日

→ 関連記事:下塗り完了時に確認すべきこと

工程10:下塗り乾燥

内容:

下塗り後、規定の乾燥時間を取ります。

チェックポイント:

□ 乾燥時間が十分に取られているか

□ 塗料メーカーの規定時間を確認

□ 気温・湿度を考慮しているか

乾燥時間の目安:

  • 夏場(気温25℃以上):3〜4時間
  • 春秋(気温15〜25℃):4〜6時間
  • 冬場(気温15℃以下):6時間以上

注意点:

乾燥不足のまま次の工程に進むと、塗膜の密着不良や剥がれの原因になります。理想は「1日1工程」です。

所要時間: 半日〜1日

→ 関連記事:乾燥時間の確認方法

工程11:中塗り

内容:

下塗りの上に、仕上げ塗料の1回目を塗布します。

チェックポイント:

□ 塗料の種類・色が見積もり通りか

□ 塗りムラがないか

□ 塗り残しがないか

□ 塗料缶の製品名を確認

□ 中塗り完了の報告を受ける

ポイント:

中塗りと上塗りの色をほんの少しだけ変えてもらうことをおすすめします。これにより、3回塗りがきちんと行われたかを確認できます。

所要時間: 1日

→ 関連記事:中塗り・上塗りの違いを写真で見分ける方法

工程12:中塗り乾燥

内容:

中塗り後、規定の乾燥時間を取ります。

チェックポイント:

□ 乾燥時間が十分に取られているか

□ 中塗りと上塗りの間に最低3時間以上空いているか

□ 気温・湿度を考慮しているか

注意点:

私の著書『塗装方程式』でも触れていますが、中塗りを終えた直後に乾燥時間を十分取らずに上塗りに取り掛かると、内部が乾燥しないうちに膜が重なり、後から剥がれやムラの原因になります。

所要時間: 半日〜1日

工程13:上塗り

内容:

仕上げ塗料の2回目(最終層)を塗布します。

チェックポイント:

□ 塗料の種類・色が見積もり通りか

□ 中塗りと色が微妙に違うか確認(色を変えた場合)

□ 塗りムラがないか

□ 塗り残しがないか

□ 光の当たり方を変えて確認

□ 上塗り完了の報告を受ける

所要時間: 1日

工程14:上塗り乾燥

内容:

上塗り後、規定の乾燥時間を取ります。

チェックポイント:

□ 乾燥時間が十分に取られているか

□ 塗膜が完全に硬化しているか

□ 触っても指紋が付かないか

所要時間: 1日

工程15:付帯部塗装

内容:

雨樋、破風、軒天、雨戸、水切りなど、外壁以外の部分を塗装します。

チェックポイント:

□ 付帯部の塗り忘れがないか

□ 雨樋の内側まで塗られているか

□ 破風・鼻隠しの塗り残しがないか

□ 軒天の塗装状態

□ 雨戸・戸袋の塗装状態

□ 水切りの塗装状態

注意点:

付帯部は見落としやすい箇所です。外壁と同じグレードの塗料が使われているか確認しましょう(外壁はフッ素なのに付帯部はウレタン、というアンバランスに注意)。

所要時間: 1〜2日

【仕上げフェーズ】工程16〜21

工程16:タッチアップ

内容:

塗り残しや塗りムラを手直しします。

チェックポイント:

□ 目視で塗り残しがないか確認

□ 気になる箇所を業者に伝える

□ 手直し後の状態を確認

施主ができること:

足場解体前に外壁を一周し、気になる箇所をリストアップして業者に伝えましょう。

所要時間: 半日

工程17:養生撤去

内容:

窓やサッシに貼った養生を撤去します。

チェックポイント:

□ 養生テープの跡が残っていないか

□ 塗料のはみ出しがないか

□ 窓ガラスに塗料が付着していないか

□ サッシ周りの仕上がり

注意点:

養生を剥がす際に塗膜を傷つけないよう、丁寧な作業が必要です。

所要時間: 半日

工程18:清掃

内容:

塗料の飛散、残材、ゴミを清掃します。

チェックポイント:

□ 塗料の飛散がないか

□ 残材が残っていないか

□ 周囲の汚れやゴミが残っていないか

□ 車や植木に塗料が付いていないか

注意点:

清掃の丁寧さは、現場の管理意識を判断できるポイントです。清掃が雑な場合、他の作業も雑になりがちです。

所要時間: 半日

工程19:完了検査(足場解体前)

内容:

足場がある状態で、施主と業者が一緒に仕上がりを確認します。

チェックポイント:

□ 外壁全体を一周して確認

□ 塗り残し・塗りムラがないか

□ 付帯部の塗り残しがないか

□ 養生跡・はみ出しがないか

□ 色・ツヤが希望通りか

□ 気になる箇所を業者に伝える

重要:

足場解体前が最後のチャンスです。足場があるうちに、気になる点はすべて伝えましょう。

所要時間: 1〜2時間

→ 関連記事:足場解体前の最終チェックリスト

工程20:足場解体

内容:

足場を解体・撤去します。

チェックポイント:

□ 完了検査で指摘した箇所が修正されているか

□ 解体時に外壁を傷つけていないか

□ 敷地内の物に損傷がないか

注意点:

足場解体後は高所の確認が難しくなります。解体前に必ず最終確認を行いましょう。

所要時間: 半日〜1日

工程21:最終確認・引き渡し

内容:

足場解体後、地上から最終確認を行い、引き渡しを行います。

チェックポイント:

□ 地上から見える範囲で塗り残しがないか

□ 保証書を受け取る

□ 使用した塗料の情報(メーカー、製品名、色番号)を確認

□ アフターフォローの連絡先を確認

□ 定期点検の有無を確認

受け取るべき書類:

  • 工事完了報告書
  • 保証書
  • 使用塗料の情報(メーカー、製品名、色番号)
  • 施工写真(工程ごと)

所要時間: 1時間程度

→ 関連記事:足場解体後に不具合発見|今からできる対処法

「見えなくなる工程」のチェック方法

外壁塗装には、塗ってしまうと見えなくなる工程があります。

見えなくなる工程

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確認方法

  1. 工程完了時に報告を受ける
    • 各工程が完了したら、業者から報告をもらう

  1. 写真・動画での記録を依頼する
    • 特に見えなくなる工程は、写真や動画で記録してもらう

  1. 工程表と照らし合わせる
    • 工程表通りに進んでいるか確認する

  1. 現場を訪問する
    • 可能であれば、各工程の完了時に現場を確認する

→ 関連記事:自分でできる施工チェック|写真記録のコツと撮影ポイント

手抜きが起きやすい工程と対策

手抜きが起きやすい工程TOP5

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対策のポイント

  1. 工程表を事前にもらう
    • 各工程の日数が確保されているか確認

  1. 写真記録を依頼する
    • 見えなくなる工程は特に重要

  1. 現場を訪問する
    • 「見られている」意識が手抜き抑止になる

  1. 工程完了の報告を受ける
    • LINEやアプリで通知をもらう

→ 関連記事:手抜きを防ぐ方法|21工程を可視化して品質を守る

21工程チェックリスト【保存版】

以下のチェックリストを印刷して、工事中にご活用ください。

【準備フェーズ】

□ 1. 近隣挨拶が行われた

□ 2. 足場設置(くさび式足場、飛散防止ネット)

□ 3. 高圧洗浄(十分な時間、汚れ除去確認)

□ 4. 乾燥(最低1日)

【下地処理フェーズ】

□ 5. 養生(窓、サッシ、室外機など)

□ 6. 下地処理(ケレン、サビ落とし)

□ 7. クラック補修(ひび割れ補修)

□ 8. シーリング処理(打ち替え/打ち増し確認)

【塗装フェーズ】

□ 9. 下塗り(シーラー、プライマー、フィラー)

□ 10. 下塗り乾燥(規定時間確保)

□ 11. 中塗り(仕上げ塗料1回目)

□ 12. 中塗り乾燥(規定時間確保)

□ 13. 上塗り(仕上げ塗料2回目)

□ 14. 上塗り乾燥(完全硬化)

□ 15. 付帯部塗装(雨樋、破風、軒天など)

【仕上げフェーズ】

□ 16. タッチアップ(塗り残し・ムラ修正)

□ 17. 養生撤去(テープ跡、はみ出し確認)

□ 18. 清掃(残材、塗料飛散確認)

□ 19. 完了検査(足場解体前に全体確認)

□ 20. 足場解体

□ 21. 最終確認・引き渡し(保証書、書類受取)

よくある質問(FAQ)

Q. 工程を省略されていないか、どう確認すればいい?

A. 工程表を事前にもらい、日数を確認してください。一般的な工期(7〜14日)より極端に短い場合は、どこかの工程が省かれている可能性があります。また、各工程の完了報告と写真を依頼することで、工程の省略を防げます。

Q. 雨の日は工事が進まないの?

A. 塗装工程は雨の日には行いません。ただし、足場設置、高圧洗浄(雨なら不要)、養生などは雨天でも行えることがあります。天候不良で工期が延びるのは正常なことです。むしろ、雨でも強行する業者は要注意です。

Q. 毎日現場を見に行かないとダメ?

A. 毎日行く必要はありませんが、以下のタイミングでは確認をおすすめします。

  • 高圧洗浄完了後
  • 下塗り完了後
  • 中塗り完了後
  • 上塗り完了後
  • 足場解体前(最終検査)

Q. 3回塗りがきちんと行われたか確認する方法は?

A. 中塗りと上塗りの色を微妙に変えてもらう方法が有効です。これにより、目視で3回塗りを確認できます。また、使用した塗料の空き缶を見せてもらうことで、使用量も確認できます。

→ 関連記事:塗料の空き缶を見せてもらうべき理由

Q. 工程表通りに進んでいない場合はどうすればいい?

A. まず業者に理由を確認しましょう。天候不良や予期せぬ下地の問題で遅れることは正常です。ただし、説明なく遅れている場合は、確認が必要です。

→ 関連記事:工程表の見方|遅れを早期発見する方法

まとめ:21工程を理解して手抜きを防ごう

外壁塗装は、21もの工程を経て完成します。

特に重要な工程:

  1. 高圧洗浄 — 塗料の密着を左右する
  2. 下地処理 — 塗装品質を決める最重要工程
  3. 乾燥時間 — 省略すると剥がれの原因に
  4. 3回塗り — 塗膜の耐久性を確保
  5. 完了検査(足場解体前) — 最後のチャンス

施主ができること:

  • 工程表を事前にもらう
  • 各工程の完了報告を受ける
  • 写真記録を依頼する
  • 足場解体前に最終確認する

工程を理解し、チェックポイントを押さえることで、手抜き工事を防ぎ、満足のいく仕上がりを実現できます。

施工管理アプリで21工程を可視化

施工管理アプリを使えば、21工程すべてをリアルタイムで確認できます。

  • 21工程のカンバンボードで進捗を可視化
  • 各工程完了時にLINEで自動通知
  • 写真を工程ごとに自動整理
  • チェックリスト機能で漏れを防止
  • 乾燥時間の自動計算

「ちゃんと進んでいるか」を自分の目で確認できる安心感があります。

→ 施工管理アプリの詳細はこちら

関連記事

→ 手抜きを防ぐ方法|21工程を可視化して品質を守る

→ 工程表の見方|遅れを早期発見する方法

→ 足場解体前の最終チェックリスト

→ 高圧洗浄の確認ポイント

→ 下塗り完了時に確認すべきこと

→ 中塗り・上塗りの違いを写真で見分ける方法

→ 乾燥時間の確認方法|気温・湿度別の目安表

→ 自分でできる施工チェック|写真記録のコツと撮影ポイント

この記事は、塗装業50年の経験を持つ職人監修のもと作成されています。

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