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外壁塗装の工期は何日が適正?契約前に確認すべき日数

外壁塗装の適正な工期は何日か解説。延床30坪で外壁のみ10〜14日、外壁+屋根で14〜20日が目安。工期が短すぎる見積もりは手抜きのサイン。

「外壁塗装は1週間で終わりますよ」

業者からこう言われたら、要注意です。

実は、工期が短すぎる見積もりは、手抜き工事のサインかもしれません。逆に、適正な工期を提示する業者は、品質を重視している可能性が高いです。

この記事では、塗装業50年の経験から、外壁塗装の適正な工期契約前に確認すべきポイントを解説します。

この記事で分かること

・外壁塗装の適正な工期(日数)の目安

・工期が短すぎると何が起きるのか

・「1日1工程」が品質を守る理由

・季節・天候による工期の変動

・契約前に確認すべき質問

・工期と価格の関係

外壁塗装の適正な工期は?

標準的な工期の目安

延床30坪程度の一般的な戸建て住宅の場合、外壁塗装の適正な工期は以下の通りです。

【外壁のみ】最低限:7〜10日/標準:10〜14日/丁寧な施工:14〜17日

【外壁+屋根】最低限:10〜14日/標準:14〜17日/丁寧な施工:17〜20日

ポイント:「最低限」でも7日以上かかります。これより短い場合は、何かの工程が省略されている可能性があります。

なぜこれだけの日数が必要なのか?

外壁塗装は、以下の工程を順番に進めます。

1日目:足場設置(仮設足場の組み立て)

2日目:高圧洗浄(汚れ・カビ・苔の除去)

3日目:乾燥(洗浄後の乾燥、1日以上)

4日目:下地処理(クラック補修、シーリング打ち替え)

5日目:養生(窓・ドア・植栽の保護)

6日目:下塗り(プライマー・シーラーの塗布)

7日目:乾燥(下塗りの乾燥、最低4時間〜翌日)

8日目:中塗り(1回目の仕上げ塗料)

9日目:乾燥(中塗りの乾燥)

10日目:上塗り(2回目の仕上げ塗料)

11日目:乾燥・点検(最終乾燥、仕上がり確認)

12日目:養生撤去・清掃(養生の撤去、周辺の清掃)

13日目:足場解体(仮設足場の撤去)

合計:13日間(外壁のみ、天候に恵まれた場合)

屋根塗装も含めると、さらに3〜5日程度追加されます。

工期が短すぎると何が起きるのか?

「3日で完了」は手抜きのサイン

リサーチによると、「30坪を3日で終わらせた」という極端な例も存在します。しかし、これは以下のような不適切な施工が行われている可能性が高いです。

・高圧洗浄当日に下塗りまで実施 → 乾燥不足で塗膜が密着しない

・乾燥を待たずに次の工程へ → 塗膜内部の硬化不良、剥離

・下塗りの省略 → 数年で塗膜が剥がれる

・中塗りの省略(2回塗り) → 塗膜の厚みが足りず耐久性低下

・下地処理の省略 → クラックからの雨水侵入

乾燥時間を無視するとどうなる?

塗装の品質を決める最も重要な要素の一つが「乾燥時間」です。

【乾燥不足で起こる問題】

・塗膜内部に水分が閉じ込められる

・後から膨れや剥離が発生

・数年で塗り替えが必要になる

塗料メーカーの指示では、次の工程まで最低4時間〜24時間の乾燥時間が必要とされています。気温や湿度によっては、さらに長い時間が必要です。

「1日1工程」が品質を守る理由

丁寧な施工の基本ルール

塗装の専門家の間では、「1日1工程」が理想とされています。

1日目:下塗り → 乾燥

2日目:中塗り → 乾燥

3日目:上塗り → 乾燥

これにより、各層が完全に乾燥してから次の塗りに進むことができます。

なぜ工程を詰め込むと問題なのか?

スピード重視の職人や遠方から通う職人は、移動時間や工程を短縮するために無理をしがちです。

【悪い例】

・中塗りを終えた直後に上塗りを開始

・乾燥時間を十分取らずに次の工程へ

【結果】

・内部が乾燥しないうちに膜が重なる

・後から剥がれやムラの原因に

・数年後に塗り替えが必要になる

季節・天候による工期の変動

季節ごとの特徴

【春(3〜5月)】乾燥時間:標準/工期への影響:標準/注意点:花粉・黄砂に注意

【夏(6〜8月)】乾燥時間:短い/工期への影響:やや短縮可能/注意点:日射が強すぎると表面だけ先に乾く

【秋(9〜11月)】乾燥時間:標準/工期への影響:標準/注意点:ベストシーズン

【冬(12〜2月)】乾燥時間:長い/工期への影響:1.5〜2倍/注意点:気温低下で乾燥が遅れる

冬季は特に注意

冬場は気温が低いため、乾燥に時間がかかります。塗料メーカーの指示より長めに乾燥時間を確保する必要があります。

【冬季の工期目安】

・外壁のみ:14〜20日

・外壁+屋根:20〜25日

冬の屋根塗装|1日の作業時間は4時間だけ?

雨天・梅雨時期の影響

高湿度の雨天や梅雨時は塗装を控えるべきです。雨の日の作業は行わないよう、塗料メーカーも注意を促しています。

【雨が降ると】

・その日の作業は中止

・乾燥待ちで工期が延びる

・梅雨時期は2〜3週間の余裕を見込む

契約前に確認すべき質問

質問1:工期は何日ですか?

「この工事、全部で何日かかりますか?」

【良い回答例】「足場設置から解体まで、約2週間を見込んでいます」

【要注意な回答例】「1週間で終わりますよ」「3〜4日で大丈夫です」

目安:外壁のみで最低10日、外壁+屋根で最低14日は必要です。

質問2:乾燥時間はどのくらい取りますか?

「下塗りと中塗りの間、どのくらい乾燥させますか?」

【良い回答例】「最低でも翌日まで乾燥させます。天候によっては2日置くこともあります」

【要注意な回答例】「4時間置けば次に塗れます」「当日中に2工程進めます」

目安:各工程の間に最低1日の乾燥時間が理想です。

質問3:雨の日はどうしますか?

「雨が降ったら、どう対応しますか?」

【良い回答例】「塗装作業は中止し、翌日以降に延期します」

【要注意な回答例】「小雨なら問題ありません」「屋根があるところなら塗れます」

注意:雨天での塗装は塗膜の品質を著しく低下させます。

質問4:工程表はもらえますか?

「工程表を見せてもらえますか?」

【良い業者】各工程と日数が明記された工程表を提示してくれる

【要注意な業者】「天候次第なので」「だいたい○日くらい」と曖昧に答える

工程表があれば、乾燥時間が適切に確保されているかを確認できます。

工期と価格の関係

安い見積もりには理由がある

外壁塗装の原価の大部分は人件費です。

【費用の内訳目安】

・人件費(20〜25人工):30万〜50万円

・塗料代:10万〜20万円

・足場代:15万〜25万円

・その他(養生、材料など):5万〜10万円

相場より大幅に安い見積もりは、以下の可能性があります。

・人工(職人の作業日数)を削っている

・7日以内で終わらせる前提の価格

・乾燥時間や工程を削るリスクあり

適正価格は「丁寧な施工」の証

逆に、相場より高めでも20日前後の工期を提案する業者であれば、長持ちする高品質施工が期待できます。

【相場より大幅に安い】想定工期:7日以内/品質リスク:高い(手抜きの可能性)

【相場並み】想定工期:10〜14日/品質リスク:中程度

【相場より高め】想定工期:14〜20日/品質リスク:低い(丁寧な施工が期待できる)

ポイント:必要な日数をかければ塗膜の耐久性が高まり、長期的には塗り替え回数が減るため、トータルコストを抑えられる場合があります。

丁寧な施工を行う業者の特徴

20日施工の成功事例

全国には、作業時間を十分に確保し、丁寧な施工を実現している事業者も存在します。

【事例1】横浜市の塗装専門店「功栄」:延べ床30坪の戸建て外壁・屋根塗装に20日前後を要する。「こだわりを持ち丁寧に塗装するとどうしても20日程度かかる」と説明。

【事例2】宮城県のリフォーム専門店「ダイク」:30坪規模の戸建ての外壁・屋根塗装に約3週間。施工後のお客様から「職人さんの施工が丁寧だった」と高評価。

共通する特徴

元請け・直請け:工期や施工内容の主導権を持ち、必要な工程を提案できる

自社足場:レンタル費用を気にせず長期間据え置ける

地域密着:遠方への移動時間が少なく、現場にかけられる時間が多い

適正価格:職人の日数を削らずに必要な工程を確保できる

工期短縮を迫られたら?

業者から「工期を短くできます」と言われたら

以下の質問で、品質を犠牲にしていないか確認しましょう。

「工期を短くするために、何を省略しますか?」

【安心できる回答】「職人を増やして対応します」「工程は省略しません」

【要注意な回答】「乾燥時間を調整します」「同じ日に2工程進めます」

施主から「早く終わらせてほしい」と言いたくなったら

工期を急かすと、以下のリスクがあります。

・乾燥不足による塗膜の剥離

・数年後に再塗装が必要に

・結果的にトータルコストが増える

ポイント:「しっかりと工期に余裕を持ってくれる業者」を見積もり時に見極めてください。

施工管理アプリで工期を可視化

施工管理アプリを使えば、各工程の進捗をリアルタイムで確認できます。

アプリでできること

工程表の共有:「今日は何の作業日か」を事前に確認

乾燥時間の管理:塗料メーカーの指示に基づいた乾燥時間を自動計算

LINE通知:各工程の開始・終了をリアルタイムで通知

記録の保存:「いつ何をしたか」の記録が残る

「ちゃんと乾燥時間を取っているか」「工程を省略していないか」を施主自身で確認できます。

施工管理アプリの詳細はこちら

まとめ:適正な工期が品質を守る

【外壁のみの適正工期】10〜14日(最低7日)

【外壁+屋根の適正工期】14〜20日(最低10日)

【丁寧な施工の工期】17〜20日

【1日1工程が理想】下塗り・中塗り・上塗りを別日に

【冬季は工期が延びる】夏の1.5〜2倍

【工期と価格は連動】安すぎる見積もりは手抜きのリスク

工期が短すぎる見積もりは、手抜き工事のサインです。

契約前に必ず「工期は何日ですか?」「乾燥時間はどのくらい取りますか?」と確認し、適正な工期を提示する業者を選びましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 外壁塗装は何日で終わりますか?

A. 延床30坪の戸建てで、外壁のみなら10〜14日、外壁+屋根なら14〜20日が目安です。「1週間で終わる」と言われたら、工程が省略されている可能性があります。

Q. 工期が長いと費用も高くなりますか?

A. はい、人件費が増えるため費用は上がります。しかし、適正な工期で丁寧に施工すれば塗膜の耐久性が高まり、長期的には塗り替え回数が減るため、トータルコストは抑えられます。

Q. 雨が降ったら工期は延びますか?

A. はい、延びます。雨天での塗装は品質を低下させるため、作業を中止して翌日以降に延期します。梅雨時期は2〜3週間の余裕を見込んでおきましょう。

Q. 冬は工期が長くなりますか?

A. はい、長くなります。気温が低いと乾燥に時間がかかるため、夏の1.5〜2倍の工期を見込む必要があります。

Q. 工期を短くしてほしいと言っても大丈夫ですか?

A. 工程を省略せずに職人を増やして対応するなら問題ありませんが、乾燥時間を削る対応は絶対にNGです。数年後に塗り替えが必要になり、結果的にコストが増えます。

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