外壁塗装の見積書を比較するとき、何を見ていますか?
多くの方は「合計金額」を見て、安い業者を選ぼうとします。しかし、それでは本当に良い業者を選べません。
見積書で本当に見るべきは「下地処理の人工数」です。
この記事では、見積書を比較するための無料PDFシートを配布します。印刷して、業者ごとの人工数を書き込んでみてください。どの業者が下地処理に手間をかけているか、一目で分かります。
なぜ「人工数」を比較するのか
「人工(にんく)」とは、職人1人が1日働く作業量の単位です。
3人工なら、職人1人が3日間かける作業量。人工数が多いほど、時間をかけて丁寧に作業してくれることを意味します。
外壁塗装の品質は「品質=やる気×技術×時間」で決まります。どんなに腕のいい職人でも、時間がなければ丁寧な仕事はできません。
人工数は「品質への本気度」を表す数字です。
なぜ「下地処理」に絞るのか
このシートでは、あえて下地処理の人工数だけを比較します。塗装工程(下塗り・中塗り・上塗り)は含めていません。
理由は明確です。
塗装工程は、早く塗っても遅く塗っても品質に大きな差は出ません。品質を左右するのは塗膜の厚み(使用する塗料の量)であって、作業時間ではないからです。
一方、下地処理は違います。
ケレン作業に時間をかけるかどうかで、塗料の密着性が大きく変わります。高圧洗浄後の乾燥時間を確保するかどうかで、塗膜の耐久性が変わります。
下地処理こそ、人工数で差が出る工程なのです。
このシートで比較できること
比較シートには、以下の項目を設けています。
ケレン作業(箇所別)
- 外壁
- 軒裏
- 破風・鼻隠し
- 雨樋
- 水切り
- シャッター・シャッターボックス
ケレンは箇所ごとに手間が違います。「ケレン一式」ではなく、箇所別に人工数を確認することで、どこまで丁寧にやってくれるかが分かります。
その他の下地処理
- 高圧洗浄
- 乾燥日数
- 下地補修(クラック等)
- コーキング撤去
- コーキング打ち込み
コーキングを「撤去」と「打ち込み」に分けているのがポイントです。撤去の人工数がゼロなら、古いコーキングの上から打つ「増し打ち」で済ませようとしている可能性があります。
屋根
- 縁切り・タスペーサー
スレート屋根の場合に必要な工程です。屋根材によっては不要なので、該当する場合のみ記入してください。
シートの使い方
使い方はシンプルです。
- シートを印刷する
- 見積書を見ながら、各業者の人工数を記入する
- 横並びで比較する
人工数が明記されていない場合は、業者に直接聞いてください。
「下地処理には何人工かけますか?」
「ケレン作業はどの箇所まで行いますか?」
この質問に具体的に答えられる業者は、施工計画をしっかり立てている業者です。逆に、答えられない業者は要注意。そもそも人工数を意識していない可能性があります。
「目安」をあえて載せない理由
このシートには、人工数の「目安」を載せていません。
「○人工以上なら安心」「○人工以下は要注意」という基準を設けていないのです。
理由は、適正な人工数は建物の状態によって大きく変わるからです。
築10年と築30年では、下地の劣化状態が違います。前回の塗装が丁寧だったか手抜きだったかでも、必要な下地処理は変わります。
「目安」ではなく「比較」が重要です。同じ建物を見て出した見積もりなら、人工数の差は業者の姿勢の差です。A社が3人工、B社が1人工なら、A社の方が下地処理に時間をかける姿勢があると判断できます。
確認すべきポイント
シートには、確認すべきポイントもまとめています。
✓見積書チェックリスト
- 下地処理の人工数が見積書に明記されているか
- ケレン作業の範囲と人工数は各社で差があるか
- コーキングは「打ち替え」か「増し打ち」か
- 破風・鼻隠しのコーキングも確認
見落としやすい箇所
- 谷樋・唐草など板金部の施工も含まれているか
- 高圧洗浄後の乾燥日数は確保されているか
- 使用した塗料缶数を報告してもらえるか
塗膜厚の確認
- 工事中の進捗報告をしてもらえるか
施工管理アプリ活用も有効
特に見落としやすいのが、破風・鼻隠しのコーキングと、谷樋・唐草などの板金部です。見積もりに含まれているか、必ず確認してください。
業者に聞くべき質問
見積もりを取るとき、以下の質問をしてみてください。
「下地処理には何人工かけますか?」
この一言で、業者の姿勢が分かります。具体的な数字で答えられる業者は、施工計画を立てている業者。答えられない業者は、現場で適当にやる可能性があります。
「ケレン作業はどの箇所まで行いますか?」
ケレンは手抜きしやすい工程です。外壁だけでなく、軒裏、破風、雨樋、水切りなど細かい箇所まで含まれているか確認しましょう。
「使用した塗料の空き缶を見せてもらえますか?」
塗装の品質は塗膜の厚みで決まります。空き缶の数を確認すれば、適正な量の塗料が使われたか分かります。
工事中の確認方法
下地処理は、塗装後に見えなくなります。だからこそ、工事中の確認が重要です。
施工管理アプリを活用すれば、工程ごとの進捗を写真で確認できます。ケレン作業の様子、高圧洗浄後の状態、コーキング撤去の写真など、記録を残してもらいましょう。
ダウンロードはこちら
見積書を比較するとき、このシートを手元に置いてください。
人工数を横並びで比較すれば、どの業者が下地処理に手間をかけているか、一目で分かります。
まとめ
見積書を比較するとき、合計金額だけを見ていませんか?
本当に見るべきは「下地処理の人工数」です。
人工数が多い業者は、下地処理に時間をかける業者。人工数が少ない業者は、下地処理を省略する可能性がある業者。
金額の安さではなく、人工数の多さで業者を選んでください。それが、10年後の満足につながります。
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