中塗りの技術的意義
「見えなくなる層」が性能を決める
- 塗り替え完了後、施主が目にするのは「上塗り」だけ
- しかし塗装の機能を支えているのは、その下に隠れた「中塗り」
中塗りの役割は3つ:膜厚形成、発色(隠蔽)、上塗りとの密着層
なぜ3回塗りが標準なのか
- 塗料メーカーの規定塗布量を守るには一定の膜厚が必要
- 1回塗りでは膜厚不足、2回塗りでは発色不足になりやすい
下塗り+中塗り+上塗り=3回塗りが「塗料性能を引き出す最低条件」
- 日本建築学会「JASS 18 塗装工事」でも3回塗りが標準
中塗りと上塗りの関係
同一塗料で塗る理由
- 中塗りと上塗りは原則として「同じ塗料」を使用
- 理由1:樹脂同士の相溶性を確保し、層間剥離を防ぐ
- 理由2:塗料メーカーは「中塗り+上塗り」でセットとして設計
異なる塗料を使うと、密着不良や変色のリスクが発生
「中塗り専用塗料」が存在するケース
- 一部のメーカーは中塗り専用品をラインナップ
- 目的:発色性能の強化(隠蔽力が高い顔料配合)
- 上塗りと同系統だが、配合比率が異なる
塗り重ね間隔の重要性
- 中塗り後、すぐに上塗りを塗ってはいけない
- 塗料ごとに「塗り重ね乾燥時間」が規定されている(例:3時間〜7日)
守らないと「ちぢみ」「フクレ」「層間剥離」の原因
- 特に低温・高湿度時は乾燥時間を長めに取る
見積書チェックポイント
「上塗り2回」ではなく「中塗り+上塗り」と書かれているか
- 「シリコン塗装 2回塗り」では、下塗りを含むのか不明確
正しい記載:「下塗り(シーラー)1回 + 中塗り1回 + 上塗り1回」
- 工程ごとに分けて単価を明示するのが誠実な見積書
塗料名・使用量の明記
- 中塗りに何を使うか(製品名)
- 塗布量(㎡あたりの缶数)
- 空き缶検査で物理的に確認可能
中塗り工程が省かれていないか不安な方へ
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