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屋根塗装塗装工程

屋根塗装の塗装工程・品質管理|屋根材別の施工ポイントと不具合防止策

屋根塗装の不具合の9割は下地処理と環境管理の不備に起因する。スレート・金属・セメント瓦・日本瓦の屋根材別施工ポイント、高圧洗浄後の乾燥管理、気象条件の判断基準、施主が確認すべきチェックリストまで、50年の現場経験から解説。

塗装の本質:美観の回復ではなく資産の防衛

  • 屋根塗装は「色彩の変更」ではなく「犠牲被膜」を形成するエンジニアリング
  • 屋根材はそれぞれ異なる「生理学」を持つ
  • スレートにはスレートの、金属には金属の呼吸・弱点・化学的特性がある

一律に高価な塗料を塗布することは誤診に基づく投薬

不具合の9割は下地処理と環境管理で決まる

  • 塗装の不具合(剥離、膨れ、変色、白化)の9割は上塗り塗料のグレードではない
  • 最高級の無機塗料でも、下地の含水率が高ければ水蒸気圧で膨れる

ケレンが不十分なら塗膜の下で酸化は進行し続ける

高圧洗浄と乾燥管理の科学

適正水圧

  • 通常15MPa(約150kgf/cm²)程度が推奨
  • 低すぎると汚れが残り付着不良の原因
  • 高すぎると基材(劣化したスレートやセメント瓦)を破壊
  • トルネードノズルは水圧が一点に集中するため熟練の技が必要

残留水分と蒸気圧の脅威

  • 表面が乾いて見えるだけでは塗装してはならない
  • スレート・セメント瓦・コンクリートは多孔質で内部に水分を保持

残留水分が太陽熱で気化すると体積が約1700倍に膨張

  • 水蒸気圧が塗膜を裏側から押し上げ「膨れ」「剥離」を引き起こす
  • 乾燥期間:最低24時間〜72時間
  • 含水率基準:木部15%以下、モルタル・コンクリート8〜10%以下

気象条件の判断基準

塗装禁止条件

  • 気温5℃以下:水性塗料は造膜不良、溶剤系は硬化反応遅延
  • 湿度85%以上:ブラッシング(かぶり)現象で塗膜が白化

露点温度の管理

  • 被塗物の表面温度が露点温度より3℃以上高くなければならない
  • 目に見えない微細な結露が初期密着を阻害
  • 特に夕方や早朝の作業で注意が必要

施主による品質チェックリスト

  • 高圧洗浄後:触って濡れていないか、コケが落ちているか確認
  • 下塗り完了時(スレート):タスペーサーがスレートの隙間に適切に挿入されているか
  • 下塗り完了時(金属):錆止めが全面に塗られているか確認
  • 全工程完了:見積もり缶数が搬入され、すべて空になっているか
  • 完了検査:色ムラ、塗り残し、周囲への飛散がないか

空き缶検査

施主ができる最強の防衛策

  • 「使用した空き缶の写真をすべて撮って提出してください」と事前に伝える
  • 塗料を規定以上に薄めると必要な膜厚が確保できない
  • 空き缶検査を事前に宣言することで、規定缶数の使用を担保

屋根塗装の見積書が適正か不安な方へ

屋根塗装の見積書は専門用語が多く、適正な工程・塗料選定が含まれているか判断が難しいものです。

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構造別の注意点

あなたの建物の構造に合わせた塗装工程のポイントをご確認ください

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スレート屋根の塗装工程・品質管理

材質特性

  • セメントと繊維を圧縮成形、厚さ約5mm
  • 2004年以前のアスベスト含有製品は曲げ強度が高い
  • ノンアスベスト製品(特に初期)は層間剥離・ひび割れを起こしやすい
  • 経年劣化したスレートは踏み割れリスクが高い

最重要:縁切りとタスペーサー

  • スレートの塗装は「防水」ではなく「スレート自体の保護」のため

重なり目が塗料で塞がると逆説的に雨漏りが発生

  • 毛細管現象で雨水が屋根材裏側に吸い上げられる
  • タスペーサーを下塗り後に挿入し物理的に隙間を確保
  • ダブル工法(W工法):スレート1枚に左右2箇所挿入

下塗りの選定

  • 劣化したスレートはスポンジのように塗料を吸い込む

表面が「飴色」になり光沢が出るまでシーラーを塗り重ねる

  • 劣化が激しい場合は「溶剤型カチオン系シーラー」推奨
  • 溶剤は分子サイズが小さく基材深部まで浸透

見積書確認ポイント

  • タスペーサー(W工法)の記載
  • シーラーの種類(溶剤型カチオン系か)
  • 乾燥期間の工程表記載

写真確認ポイント

  • タスペーサー挿入状態
  • 下塗り後の飴色の光沢

タブをタップして構造別の情報を切り替えられます

よくある質問

塗装工程に関するよくある質問にお答えします

A

下地処理と乾燥管理です。塗装の不具合の9割は、上塗り塗料のグレードではなく、下地処理と環境管理の不備に起因します。どれほど高価な塗料を使っても、下地の含水率が高ければ膨れ、ケレンが不十分なら錆が進行します。

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